2024年度第80回 日本弱視斜視学会総会で本研究室のメンバーが研究成果を発表しました

6月14,15日に静岡県浜松市で開催された第 80 回 日本弱視斜視学会総会で,広田,佐々木講師,新井助教,大学院生の渡辺さんが発表しました.
昨日アップした瀧川助教の廣石賞受賞だけでなく,本研究室のメンバーも色々と活躍してきました.

広田は一般講演で眼の回転 (眼球回旋) を自動で計算する人工知能 (AI) を開発した内容を話し,佐々木講師は斜視患者の眼球回旋を測定する必要性と,自身が開発した医療機器について講演されました.新井助教は教育プログラムで最近流行っているスマホ内斜視の検査について講演し,大学院生の渡辺さんはスマホを使用したときの眼の疲れを短時間で緩和する方法についてポスター発表しました.

学会二日目のお昼には,加齢性の斜視である sagging eye syndrome (サギング アイ シンドローム) を報告した UCLA (カリフォルニア大学ロサンゼルス校) Joseph L Demer 教授が特別講演をされました.アメリカ人を対象とした研究では,40 歳以上の 30% 以上が sagging eye syndrome で,年齢が上がるほど有病率が増加し,90歳では 60% もの人が罹患していると報告されています.
発症率の高さから,斜視関連の分野で sagging eye syndrome は 2009 年に報告されてからホットトピックになっており,sagging eye dyndrome の名付け親である Demer 教授が来日し,ご講演を拝聴できたのは良い経験でした.

Demer 教授の特別講演は勿論のこと,各セッションが満員御礼の状態になっており,常に立ち見をするオーディエンスもいて,大盛況の学会でした.これは,学会長を務められた後関先生の人望の高さとご尽力による物だと思います.

来年の弱視斜視学会は京都で開催予定です.阪大時代にお世話になった森本先生 (大阪大学) と宮田先生 (京都大学) が学会長を務められるので,今年以上に大勢で発表し,学会を盛り上げられるよう,準備を進めて参ります!