生誕130年 多摩愛の近代画家・小島善太郎
―芸術が与えた人生×自然に反映する人格
小島善太郎は、明治25(1892)年に現在の新宿区に生まれました。太平洋画会研究所、葵橋研究所にて絵を学び、その後フランスへと留学しました。そこで、佐伯祐三や前田寛治らと流派を越えた1930年協会を結成し、腕を磨きます。帰国後は昭和の洋画・前衛美術運動の軸として里美勝蔵、児島善三郎、林武らと今日まで続く独立美術協会を創設。日本の近代美術史に大きな足跡を残し、昭和59(1984)年に亡くなるまで美術界を牽引し続けました。また、風景や花など自然を愛し、昭和7(1932)年からは八王子市に移り住み、絵の指導者として、広く多摩の美術界、美術教育(大学教育)に関わるなど、地域と繋がりを大切に活動しました。晩年は日野市にて過ごし、現在そのアトリエは小島善太郎記念館として公開されています。
本展は、日野市・八王子市・多摩市など帝京大学と周辺の地域連携による地域文化の顕彰と普及、さらに大学から小学校、幼稚園までの美術館教育、ゼミ主催企画による地域の美術館との博学連携を目的としており、本年生誕130周年を迎える小島善太郎が、日本の芸術界に新風を巻き起こしたその生涯を、新発見、初出品の作品・資料5点を含む絵画や素描約40点で追い、さらに彼自身の絵を描く源である貴重なノートやパレット等も合わせて紹介します。本展が自然、美、人間を愛し、大正・昭和の激動の時代を生きた画家小島善太郎の生涯とその芸術を、次世代に継承していく一助となれば幸いです。
詳細情報
主催
帝京大学文学部史学科 岡部昌幸教授担当ゼミ
対象者
どなたでもご覧いただけます。(事前のお申込は必要ありません)
備考
・大学構内には駐車場がございません。公共交通機関をご利用ください。
・高幡不動駅・聖蹟桜ヶ丘駅・多摩センター駅から「帝京大学構内」行きのバスが便利です。(所要時間15~20分)
・車いすでご来館予定の方は事前にご連絡ください。
イベント
*いずれも事前申込不要。当日直接会場へお越しください(講演会のみ30分前より受付開始)。
記念講演会
1.「理想郷多摩―小島善太郎の「自然と人生」」
日時:2022年6月25日(土)15:00~16:30
講師:岡部昌幸(帝京大学文学部史学科教授)
会場:帝京大学八王子キャンパス ソラティオスクエア地下1階 S011教室
2.「小島善太郎の生涯と芸術」
日時:2022年7月16日(土)15:00~16:30
講師:川俣高人(八王子市夢美術館館長)
会場:帝京大学八王子キャンパス ソラティオスクエア地下1階 S012教室
ギャラリートーク
日時:6月18日(土)15:00~16:00、7月30日(土)15:00~16:00
講師:帝京大学文学部史学科学生
会場:帝京大学総合博物館企画展示室