「金・銀・銅」から読みとく歴史世界
ミュージアムセミナー
帝京大学総合博物館は、ミュージアムセミナーとして「大学でまなぶ日本の歴史」という講座を催し、これは2022年に終了いたしました。そこで昨年より、特定のテーマを設定し、それにまつわる歴史を探訪する新しいシリーズを開催することにしました。
今年度のテーマは“「金・銀・銅」から読みとく歴史世界”です。古今東西、金・銀・銅は歴史の「名脇役」として人類社会の歴史に大きな役割を果たしてきました。そうした名脇役の活躍の舞台を、4回の講座を通して鑑賞してみませんか。皆さまの積極的なご参加をお待ちしています。
詳細情報
第1回 近世の日本銅をめぐるポルトガルとオランダ
講 師 高橋裕史(帝京大学総合博物館 館長/経済学部経営学科 教授)
日 時 2024年11月16日(土)10:30~12:00
会 場 帝京大学八王子キャンパス ソラティオスクエア地下1階S011教室
日本が良質の銅に恵まれていたことは、奈良東大寺の大仏や鎌倉高徳院の大仏が雄弁に語っているところです。その日本の銅を求めたのがポルトガルであり、オランダでした。この両国は「なぜ」日本の銅を求め、また輸出された日本の銅は「どこ」に運ばれ、「なに」に使われたのでしょうか。日本の銅の数奇な運命について欧文史料をベースにお話しします。
第2回 遺跡から探る金鉱石の採掘と製錬
講 師 櫛原功一(帝京大学文化財研究所 准教授)
日 時 2024年11月30日(土)10:30~12:00
会 場 帝京大学八王子キャンパス ソラティオスクエア地下1階S011教室
日本列島ではいつから、どのようにして金が採掘され、製錬されたのでしょうか。「武田の隠し金山」ともいわれる黒川金山、中山金山遺跡の発掘調査は、山中での金山開発や金の製錬過程を解明しました。また金粒付着土器の存在は、都市部で金の製錬が行われた事実も明らかにしています。本学ゆかりの今村啓爾先生、萩谷三雄先生の業績を振り返りつつ、金山史研究の課題についてお話しします。
第3回 地下資源とアメリカ合衆国-アメリカン・ドリームの幻想と現実-
講 師 石川敬史(帝京大学文学部史学科 教授)
日 時 2024年12月7日(土)10:30~12:00
会 場 帝京大学八王子キャンパス ソラティオスクエア地下1階S013教室
アメリカ大陸にヨーロッパ人が移住した動機が金や銀、そして銅といった鉱物資源にあったことはよく知られています。しかし、北アメリカ大陸に誕生したアメリカ合衆国に関しては、鉱物資源への幻想が後に資本主義、映画産業、ディズニーランドといった「鉱脈」を生み出したことが重要です。さらにこの幻想はアメリカ合衆国を世界最大の産油国の一つにもしました。その歴史的背景を読み解きます。
※第3回のみ会場が異なります。ご確認の上ご来場ください。
学内・館内マップ等ご利用案内はこちら
第4回 中央アジアにおける7~11世紀の銅貨・銀貨に使用された材料の特徴と流通
講 師 藤澤明(帝京大学文化財研究所 教授)
日 時 2024年12月21日(土)10:30~12:00
会 場 帝京大学八王子キャンパス ソラティオスクエア地下1階S011教室
帝京大学はキルギス共和国に位置するアク・ベシム遺跡の発掘調査を実施しています。この遺跡では、多くの種類の銅貨が発見されており、当時の国際都市としての特徴を示しています。また周辺地域で発行された銀貨についても比較調査をしています。これらの銅貨・銀貨の材料的な特徴やその流通についてお話しします。
各回共通
主催
帝京大学総合博物館
対象者
どなたでもご参加いただけます。(各回先着200名、事前申込制)
1回のみの受講や回をまたいでの受講も可能です。ぜひお気軽にご参加ください。
参加申込
各講座のお申込は以下の申込フォームもしくは、帝京大学総合博物館までお電話(042-678-3675)もしくはFAX(042-690-8231)にてお申込下さい。
申込フォームはこちら
参加費
無料