シリアの伝統工芸

ごあいさつ
中東にシリアという国があります。シリアでは、世界で最初に農耕がはじまり、都市がうまれて文明がさかえ、さまざまな民族や宗教のひとびとが共存してきました。日本人にもパルミラ遺跡は人気の観光地で、ダマスク・ローズの香水やアレッポの石けんなどが有名です。
シリアでは2011年、独裁政権が民主化をもとめるデモを弾圧したことから内戦がはじまります。それから13年のあいだに60万人以上が亡くなり、1400万人以上が難民となりました。もちろん観光客もこなくなり、伝統工芸の職人たちも、多くが故郷をはなれざるを得ませんでした。
そして2024年12月8日、ついに独裁政権が崩壊し、シリアは50年以上にわたる抑圧から解放されました。国中が瓦礫の山となり、インフラはずたずたに破壊されていますが、シリアの人々はそこから新しい国をつくろうとしています。
この企画展では、シリアの伝統工芸をになう4人の作り手たちを、彼らの作品とともに紹介します。彼らは難民となって全てを失いながらも、避難先でゼロから生活を立てなおし、伝統を守りつづけたばかりか、苦境の中で新しいアイデアを次々と生み出し、伝統工芸の可能性を広げています。
これらの工芸品は、かつてシリアの日常の一部でした。国が復興し、ふたたび伝統工芸が身近な風景となる日まで、長い道のりが待っています。しかし、戦災や迫害を乗り越えた彼らの作品は、シリア人のバイタリティと柔軟性を物語っています。
詳細情報
主催
帝京大学やまなし伝統工芸館
対象者
どなたでもご覧いただけます(事前のお申込みは必要ありません)。
会場
帝京大学総合博物館 ミュージアムプラザ
(帝京大学八王子キャンパス ソラティオスクエア地下1階)
学内・館内マップ等ご利用案内はこちら
会期
2025年10月25日(土)~2026年3月31日(火)
開館時間
9:00~17:00(最終入館は16:30)
※10月25日(土)、10月26日(日)のみ青舎祭実施日により10:00~17:00(最終入館は16:30)開館
閉館日
日曜日・祝日
臨時開館日
10月26日(日)・青舎祭(大学祭)実施日(一般来客可)
青舎祭(大学祭)詳細はこちら
臨時閉館日
11月15日(土)、11月22日(土)、12月13日(土)、12月29日(月)~1月3日(土)、1月17日(土)、1月30日(金)、1月31日(土)、2月21日(土)
入館料
無料
備考
・大学構内には駐車場がございません。公共交通機関をご利用ください。
・高幡不動駅・聖蹟桜ヶ丘駅・多摩センター駅から「帝京大学構内」行きのバスが便利です。(所要時間15~20分)
・車いすでご来館予定の方は事前にご連絡ください。